Humid human(demo)

あの夏の夕方
揺れる陽炎に五寸釘打って
時を止めたはずが
飛び降りるあいつと目が合って
呪縛されたのは俺の方で

あの夏の夕方
憂いを紙飛行機に乗せて
善福寺川へ放ったはずが
夜中に目が覚めるのはなんで?
ひゅるり、ひゅるり
うねり落ちる

敗北に慣れたことの弱
みと強みを7:3で割った胃酸が
込み上げては
口をゆすいだ
台所は
ただの街灯のようだ
吸い込んだ酸素は
使い古されていて
誰かの血が
生乾きのまま
黄ばんだピッチャーと
飲み…

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