ねえ、今思い出せないことばかりが
胸を貫いて通り過ぎていく
触れても届かない　形を失くし
深く目を閉じて　そばにいさせて

もうすぐここを離れていく
少し寂しいけど
君の待つ方へ行く
でもその前に

風を受けはためいた
後ろ姿に声をかけて
遠くなる　目を細め手が伸びる
それでもう…
過ぎ去った私たちは巡る記憶をほどくように
君の待つ方へなぞっているから
待っていて

手を離したら飛び立てる
永遠を抜けて
もう一度だけ君と話を
でもその前に

風の中聞こえたんだ
遠く君が叫んだ声が
消えていく　日々も想いも言葉も
それでも
駆け抜けた私たちは柔く光を結ぶように
寂しさも背にして辿っているから
その前に、その前に

Knot

水のない水槽の底で浅く目を見開いた
すれ違うように通り過ぎた背中を見送った
失ったものばかりがただ愛しくて
受け取ったはずの手紙はどこだっけ
教えて

悲しみひとつ残さず今日が過ぎては消えていった
正しい願いに燃えた願いの灰は吹き去った
澄み切ったものなんだ、今ただ欲しいのは
それでもなにを持っていけるんだっけ

夜を超えてどこまで？
息もできないとこまで
ただ深く落ちていくだけ

思い出せないことを
まだ知らない綻びを
望むほど軋む鼓動
虚しさが溢れるの
今はまだあどけない微睡に安らぎを
温い雨を抜け進むのは底の方
落ちていく

語ることなく過ぎていく今今に手を振った
遠くに光る街の灯を数えても抜け出せない
冷え切った窓に触れたらもう終わるかと
果たすこともなく望んでるんだって

0を超えて果てまで
行けるのなら私は
届きそうな気がする
会いたい人の全て
堪えきれない怒りや
胸に浸る愛しさ
そのすべてを置いていくから

声も出せないほど傷ついた喉元を
触れるほど打つ拍動
こんなにも生きてると
今はただ眠れない静けさに温もりを
浅い夢から覚めぬかるみをかき分けて
落ちていく

Dive to the water surface - VY1

失くした何かがあるんだとお前はずっと嘆いているんだね
ひとしきり泣いたらまた行こう、そしてここでまた話をしよう
駆け抜けた日々は渦を巻く螺旋のようだと誰かが言ったと
それならいつかはまた会えるような気がする
そんな気がする

ただ遠く消えてゆくもの
癒えない痛みだってすべて抱えて
まだいつか会えるようにと
盲いた目を開けてきっと行くから

青く瞬く光が消えていく
いつか届くと願っているだけ

失くした何かは思い出せないけど確かに手にしたような
一つも正しいことなどできなかった日々を
すべて諦めたあとで僕たちはまた始められるかなあ
走るようにただ掻き鳴らすギターが僕の孤独になれるように

今すぐに声を聞かせて
風に舞う夏の日々を今も思い出す
ねえ、いつか会えるのかなと
千切れた頭だけをずっと抱いて

淡く霞んだ吐息が冷えていく
夜の果てまで祈っているだけ

ただ遠く消えてゆくもの
血が滲む体だって愛を抱ける
ねえ、すべて終わったあとで
渇いた瞳閉じて　呼吸合わせて

青く瞬く光よ消えないで
いつか届くと願っていたいだけ
淡く霞んだ吐息が冷えていく
未来が消えていく

EVER BLUE(demo)

稜線の向こう　遠く離れた叢雲を
言えないこともすべて抱えたまま

夜の肺が冷えていく　訳もなく涙が落ちていく
それでも確かに
限りなくゼロになる体が今満たされていく
ここで

風が吹く方を渇いた目で見据えて
ただ遠くまで駆け抜けて
永遠が今体を突き抜けていく
今、体が解け出していく

すべてが終わればあなたにまた会えるような気がする
それでも嵐に胸の奥が高鳴っていくのはなぜ？

痛みを抱えて　それでも終われないから
ただ、翼が燃えるまで
夢を見ているの　最果てからあなたを呼ぶ声になる
それだけが私のすべて

ْ

Popular tracks