虚構の馬 lalala

瑠璃紫 demo

忘れた夢でみてた

あれは夢
か細い腕がやわく絡まる
青い光と白いドレス、冷たい感触
はじけて消えてった

そう、これは夢
わたしの由縁はきみのさびしさ
慰めの澱
水面を破って
きみは溺れる
わたしの水槽のなか

目覚める
忘れる
一度きりを繰り返して
誰かと笑い合うきみを見つめてる

どんな言葉できみを呼ぶ
どんな声で笑う
朝には消えてくまぼろしだけど
きみの理想でいるから
同じ夜 ふたり泳ぐ
きみの吐息だけが遠くなる
解けてく指がただせつなくて 愛おしくて
痛いほど強く 噛んだくちびる

あの手を離さずに
きみをさらってしまえたら
夢見てたのに出来なかったのは
きみを壊してしまうと知っていたから
(戻らない ものを奪った
もうすでに ゆるされはしないよ
知っているでしょ？)

あれは夢、綺麗な夢
唇に残る あまいざわめき
泣きながら笑う
「ごめんね」とこぼす
あなたとぼくは何度も

目覚める
忘れるはずの声を覚えている
誰かと笑い合うぼくを思い出してく

きらきら輝く目
ひらひら揺れるドレスは
ガラス越し 物思う
魚の仕草に似てる
ふたりのふりをした
ひとりとひとりの夢は
終わらない始まりもない
そんな約束で
いまも廻り続ける

目を閉じてあなたを探しても
同じ朝がくる
ぼくはまた何度も忘れ続けてる
あなたの姿を
その声を

これまでがわたしの罪
これからは贖い
朝には消えちゃうまぼろしだから
きみの理想でいられる夢は
醒めぬまま叶わぬまま
いくらつねっても痛くないよ
さよならも届かない水底から
きみをみてる
ほら、やけるほど眩しい朝だから

これは夢、だからもう目を覚まして

ゆえに