魔女が去った夜、庭はかすかな光に包まれていた。
寂しさと安らぎが混ざった、不思議な夜の音。

11. 魔女のいない夜 | A Night Without the Witch

第五通りには存在しないはずの建物がある。
それは、記憶にしか存在しない“幻影”の現場。

07. 第五通りの幻影 | The Phantom of Fifth Street

時計の針が止まる。
思考だけが静かに回り続ける、沈黙の推理時間。

日付が変わるその瞬間、すべての証言が食い違い始めた。
“午前0時”──それは、真実が最も遠ざかる時間。

その言葉が本当かどうかは、
カップの底に沈んだまま──

誰もが見落とした裏路地に、
真実は雨に濡れながら、静かに横たわっていた。

すべての証拠が揃っているのに、
なぜか“結末”だけが存在しない。未解決の旋律。

光が示すのは“出口”ではない。
それは、真実から目を逸らすための灯火。

街灯の下、影を避けるように歩く小さな足跡と、
遠くに佇む黒猫のシルエット

懐かしさに潜む錯覚。感傷と欺きの交差点。

動機も手口も完璧に揃っている。
だが──この事件には、“犯人”がいない。

音楽が語る物語、幻想の書庫へようこそ。

Welcome to the library of fantasy, a story told through music.