春の日差しに晒されるストーブ。のぼりをいたずらに裂く子供。手も握れないまま四ツ辻で別れる二人。バスの窓から見たよ。
花弁の数を知りながらする恋占い。靴底の端ばかり減らすものの正体。ベランダでだけ歌う彼女のハミング。暴かないから良いよ。
君に話したいこと、見つけては手帖に書き留めておくけれど。次はいつ会えるかな。
「また近いうちに」
電車が踏切を揺らして通る。手持ち無沙汰たちがおしゃべりに精を出す。昨日観た映画…
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