夏がない

夏がない

ねの

缶の水滴と横顔つたう
見て見ぬふりをして、僕の夏が行く

コンクリートに点をつけた汗
空にも印をつけたい、このまま夏が行く

あーあーあ
泡になる。
言葉がぜんぶ抱きしめる

中華料理屋の換気扇と店主の煙草
餃子が一つ余る、君にあげる

信号待ちにぬるい風が吹く
走り出したら怒る?喉がかわく

あーあーあ
虫のかげ!
知らないことがありすぎる

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