朝起きて隣を見ると君が死んでいた。君は昨日の夜と同じような寝顔で、ひょっとしたら何事もなかったかのようにおはようと言ってくれる気さえした。
もう何も話さなくなった君はとても綺麗で、ぼくは君のことが好きだったんだと改めて気がついた。それでもぼくは捕まりたくなかったので、君の体をキャリーバッグに詰め込んで遠くの街へ捨てようと考えた。君の細い体を折り曲げながら、こんなことにすら何も感じなかったぼくは、人間性をどこに落として来たんだろう…
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