ラジオでは1時間の枠に収めるためにカットを余儀なくされましたが（ナレーションなどあるので音楽は50分そこそこ）、今回はノーカットの完全版！　ナレーションは入りませんが、いっしょにリポートのテキストと写真をご覧いただけたら、いっそう臨場感が高まるかと。

で、再配信の第1回めはいきなり、最終回の「初音階段／非常階段」をお届け！　ラジオでは最後の曲をフェイドアウトしましたが、今回は62分30秒のノーカット完全版です。

初音階段／非常階段については、まだ先月配信したばかりですが、以下にテキストを再録しておきますので、轟音に身を委ねつつお読みください！

2013年９月15日、秋葉原グッドマンにおける「初音階段／非常階段」のライブをお届けします。


演奏曲目：

サンデーモーニング (ヴェルヴェット・アンダーグラウンド)
卒業写真（荒井由実）
 YES-YES-YES (オフコース)
虹とスニーカーの頃 (チューリップ)
タンゴ（じゃがたら）
白い目覚め (裸のラリーズ)
そのまま非常階段になって、インプロビゼーション


初音階段／非常階段

ニューアルバム『DOCUMENT』の先行リリース・ライブとして、9月4日に下北沢シェルターで開催された人数限定の轟音ライブを、アンコールまで含めて1時間23分のノーカット完全版で。しかも「せっかくなら！」と、リーダーの池永正二さんが今回の配信用にダブ・チューニングを施してくれた、スペシャル・バージョンでお送りします！　曲の流れはまったくそのままに、かなりダブ寄りに音質調整していただいたので、これは貴重な音源となるはず。

あらかじめ決められた恋人たちへ Release TOUR 2013
９月４日＠下北沢シェルター　演奏曲目：

カナタ
Res
conflict
ヘヴン
クロ
テン
前日
Fly feat.吉野寿（from eastern youth)
ラセン（アンコール）

あらかじめ決められた恋人たちへ：池永正二（鍵盤ハーモニカ・Track）／キム・ニールセン（drums）／劔 樹人（つるぎ・みきとbass）／Kuritez（テルミン・パーカッション・鍵盤ハーモニカ）

公式サイト

あらかじめ決められた恋人たちへ Release TOUR 2013

この9月18日にオムニバス・アルバム『極東最前線３』を発表したばかりのイースタンユース。ただいま西日本を「巡業」ツアー中です。これからのスケジュールは以下のとおりですが、ほかにもライブ予定はどんどん入ってきているようなので、公式サイトをチェックしてみてください。

12月7日　(土) 梅田 クラブクアトロ 12月8日　(日) 名古屋 クラブクアトロ 12月14日 (土) 渋谷 O-EAST

裸足の音楽社：http://hadashino-ongakusha.jp/

インターFMでは４月14日に放送したこのライブ。番組では7曲しか流せませんでしたが、今回はオープンからアンコールまで1時間28分30秒、全14曲すべてをノーカットでお届けします。例によって再録テキスト読みながら、爆音でお楽しみください！


セットリスト：

一切合切太陽みたいに輝く
沸点36℃
いつだってそれは簡単な事じゃない
足音
未ダ未ダヨ
青すぎる空
路傍の影
Don Quijote
地図のない旅
グッドバイ
ドッコイ生キテル街ノ中

雨曝しなら濡れるがいいさ
いずこへ

砂塵の彼方へ

イースタンユース 『極東最前線89～mockingbird wish me luck～』

ヒップホップのミックスCDが好きなひとなら、DJ CASINの名前をご存知だろうか。DJ CASINは仙台をベースに、コンスタントなペースで独自のミックスCDを発信し続けるDJであり、ビートメイカーである。

そのDJ CASINと初めて会ったのは、今年2月のこと。『ヒップホップの詩人たち』発売を記念して、仙台のクラブ・パンゲアで開かれたトーク＆ライブ・イベントで、書籍で取り上げたラッパー15人の音源だけを使用したDJプレイを、1時間にわたって繰り広げてくれたのだ。

イベント終了後、本人からいただいた音源をiPodに入れて、ずいぶん愛聴してきたのだが、今週のロードサイド・ミュージックはその「ヒップホップの詩人たち」スペシャルミックスをお届けする。トラックリストは以下のとおり。1時間3分にわたるこのノンストップ・ミックスは、それ自体が現在の日本語ラップの水準を僕らに突きつける、最良のサンプルとなってくれるはずだ――。

1. 聖戦 (DJ Casin Blend Ver) / Twigy feat. Zeebra
2. アヤワスカ (DJ Casin Blend Ver) / 志人
3. 禁断の惑星 / Taboo1 feat. 志人
4. Mission Possible (DJ Casin Blend Ver) / Ill Bosstino x B.I.G. Joe
5. Straight Outta 138 / 田我流 feat. ECD
6. コウベヲアゲヨ / 小林勝行
7. 青二才の疾走 / ピンゾロ
8. Lost Dope (DJ Casin Blend Ver) / B.I.G. Joe
9. Playing In The Ghetto / Anarchy
10. 東京 Night Walker / DJ 松永 feat. Zone The Darkness, 輪入道
11. Deep Black Shadow / Tak The Codona feat. Zone The Darkness, 仙人掌
12. His Name Is... / Twigy feat. Murs,The Grouch
13. R.U.M.I.の夢は夜ひらく / Rumi
14. Heso-Cha (DJ Casin Blend Ver) / Rumi
15. 夜霧を吐いて (DJ Casin Blend Ver) / Norikiyo feat. Bron-K
16. ありがとう、さようなら / Norikiyo
17. 一秒前/ 小林勝行 feat 神門
18. ゆれる / Ebisbeats feat. 田我流
19. 発酵人間～回帰～ / 志人


DJ CASIN 「ヒップホップの詩人たち」 ミックス！

今年５月20日のインターFM・ロードサイドラジオで放送した、2枚目のアルバム・リリースを記念しての「リリパ」――去る4月5日に大阪心斎橋・アメ村のクラブ・クラッパーで行われたステージ。１時間の放送ではカットしなければならなかったぶんを、今回はノーカット完全版。フリースタイル・マイクリレーとなったアンコールまでの１時間10分にわたるステージを、まるごと聴いていただきます。数々のマイクバトルでも圧倒的な実力を披露してきたチプルソの、CDとはまたちがう、ナマの息づかいがダイレクトに伝わってくるロングセットのライブ。たっぷりお楽しみください！

チプルソ ＠CLAPPER（大阪 心斎橋）

福島県にたどり着いた頃には、すでに日も落ち、国道も山道のような暗がりに変わっていた。そんな通り沿いで、ぼんやり明るく営業を続けている一軒の小鳥店を見つけた。かなりの種類の鳥たちが、暗い国道をにぎやかにしている。

「塚本小鳥店」いわき市小名浜愛宕町 2013.12.08.

今週はその藤島晃一のベスト盤リリースを記念して、昨年ラジオで放送したライブ音源の、１時間10分にわたるステージをノーカット配信。あわせて２週にわたった訪問記も要約して掲載するので、あの山の中の小さな宝島のような、稀有な環境を写真と文で再体験しつつ、ブルージーな歌とスライド・ギターにどっぷり浸っていただきたい。

藤島晃一 live at Mojoyama Mississipi, 4/27/2013

「必ず同じところで」
（FRIDAYという小箱で、エル・モカンボ（ストーンズやジミ・ヘンドリックス、U２なども演奏したカナダ・トロントの伝説的なライブハウス）的な、スモール・クラブならではの盛り上がり）

「好きな男の名前腕にコンパスの針でかいた」
（めったにやらない横浜でのライブゆえのスペシャル・チューン）

「あたし夕べHしないで寝ちゃってごめん」
（希少種ギタリスト・西村哲也在籍時のベストテイク。思わずもらい泣きのスライド・ソロ）

「チャイナ・タウン」
（矢沢カバー）

「ピロウトーク・ハングル語～黄金町編」
（代表曲「ピロウトーク・タガログ語」の横浜ご当地ヴァージョン）

「あんなに反対してたお義父さんにビールをつがれて」

「女の道路標（みちしるべ）」
（正気を疑うカントリーリック爆発のソロ――直前にsinner-yangが貸した「ロイ・ブキャナンlive in Japan」が間違いなく悪影響）

「コレがコレなもんで」

「俺のせいで甲子園に行けなかった」


Only Love Hurts 公式サイト

面影ラッキーホール＠横浜長者町FRIDAY 2009年8月8日

今週のROADSIDE MUSICは友川カズキのライブをお届けします。先週、2月28日に小岩BUSHBASHで行われたばかりのステージの前半後半を、今週と来週にわけてお送りする特別配信です。

このコーナーで友川さんを取り上げるのは今年1月8日配信号に続いて２度目になります。３年ぶりになるニューアルバム『復讐バーボン』を１月30日にリリースして以来、各地でライブを続行中の友川さん。共演ミュージシャンがあったり、バンド編成であったり、そのときどきでいろいろなセットが組まれていますが、今回の小岩ではまったくのソロ。ギターだけを相手に、前半後半あわせて2時間以上の熱演を披露してくれました。


曲目リスト：前半

１　似合った青春
２　三鬼の喉笛
３　兄のレコード
４　馬の耳に万車券
５　なあ海
６　彼が居た－そうだ！たこ八郎がいた
７　夢のラップもういっちょ
８　桜の国の散る中を


友川カズキ公式サイト

友川カズキ＠小岩BUSHBASH 2014年2月28日

「エロチック・ファンタジー ながさきオチンチ祭り」佐賀県嬉野市2014.02.16.

今週のロードサイド・ミュージックは3月19日に開催されたばかりの、パスカルズのステージをお送りする。前半、後半、アンコールまで含めて2時間以上の長いステージから、パスカルズ自身によって選ばれた８曲、50分弱の演奏をたっぷりお楽しみいただきたい。

収録曲目：

１）ポカポカ（作曲：知久寿焼）
２）かもめ（作曲 ロケット・マツ）
３）Taking Dog Fields（作曲：ロケット・マツ）
４）El Don Gavacho（作曲 金井太郎）
５）野のなななのか（主題歌／作詞：石川浩司 作曲：あかね ロケット・マツ）
６）のはら（作曲：ロケット・マツ）
７）花火（作曲：あかね　ロケット・マツ）
８）魔法（作曲 ロケット・マツ）


パスカルズ公式サイト

Pascals Big Pink Tour 2014／3月19日＠南青山CAY

ロデオ用バイブレーション木馬。跨いで100円を入れるとスタート。図太いノイズが骨まで轟く。

「珍木馬」熱海市和田浜南町2014.03.15.

今週のロードサイダーズ・ミュージックは石橋英子のライブをお届けします。ジム・オルーク（元Sonic Youth）などと組んだバンド「石橋英子 with もう死んだ人たち」による去年11月22日、六本木SuperDeluxでの演奏から６曲（約47分）。そして今年2月26日に渋谷WWWで開かれた「Touch My Piano vol.05 高木正勝／石橋英子」から、68分あまりのピアノ・ソロ・ライブを丸ごとという、豪華2本立てです！


収録曲目：
introduction (song3)
long scan of the test tube sea
written in the wind
silent running
imitation of life
Gastank


石橋英子・公式サイト

石橋英子 with もう死んだ人たち＠六本木SuperDelux 2013.11.22

今週のロードサイダーズ・ミュージックは石橋英子のライブをお届けします。ジム・オルーク（元Sonic Youth）などと組んだバンド「石橋英子 with もう死んだ人たち」による去年11月22日、六本木SuperDeluxでの演奏から６曲（約47分）。そして今年2月26日に渋谷WWWで開かれた「Touch My Piano vol.05 高木正勝／石橋英子」から、68分あまりのピアノ・ソロ・ライブを丸ごとという、豪華2本立てです！

収録曲目：
face
empty shout
forgotten faces
mr.cloud
ガスタンク


Touch My Piano vol.05 石橋英子＠渋谷WWW 2014.02.26

早稲田大学在学中の2005年にファーストアルバム『三毛猫色の煙を吐いてあなたは暮らすけど 私は真夜中過ぎの月の青さのような味の珈琲を一杯』を発表、三村さんはいきなり注目を集め、2008年には『東京では少女歌手なんて』、2010年に３枚目の『みんなを屋根に』を発表後、活動を休止していた。

なので今回はファンにとって待望の活動再開ライブ。ただでさえ広くない円盤の店内は、隅から隅まで立ち見のファンでぎゅうぎゅう詰め。久しぶりという興奮と、熱気と、おかえりなさいというあたたかい空気に満ちていた。ぜんぶで１時間ほどのステージから、今回は曲間のMCと２曲だけをカット。穂高さんのピアノとのアンコールを含めた９曲をお送りしよう。

演奏曲目：

雨の日
夜に馬が
詩の朗読（傘の下の生き物、紫や水色が止まらない、小さな回路）
銀鱈のブルース
Hello, west orange
いまのブルース
無題
くつをとばせ
緑（作詞／作曲／ピアノ　穂高亜希子）



4月1日 三村京子＠高円寺・円盤

新刊発売を記念して、今週は去年7月7日にラジオで放送したライブの、前半後半あわせて２時間にわたるステージを、ノーカット完全版で配信します！　メルマガでの解説も再掲載しておきますので、爆音で和風ダブの音塊に浸りながら、読んでいただけたらうれしいです！

録音させてもらったのは６月29日、『爆音カラオケ』でもおなじみの西麻布・新世界。「こだま和文　from DUB STATION@新世界　vol.8 6.29　MU-SICな日」と題されたステージ。ちなみに「MU-SICな日」とは、「６（ム）月29（ジ・ク）日」だから・・・。


［演奏曲目］

前半：
NORANEKO NO THEME
DUB CLIMAX
Herb Yard
黒いオルフェ
JENKA
FIOLENA
月光ワルツ


後半：
ペット
ラジオのように
BE MY BABY
END OF THE WORLD (quiet version)
SUN IS SHINING
キエフの空
NAMAHAGE
アヴェ・マリア
SUN-KA

アンコール：
EARTH
黄金の花
STILL ECHO
WHAT A WONDERFUL WORLD


こだま和文・オフィシャルブログ

こだま和文 from DUB STATION@新世界 vol.8 6.29 MU-SICな日

横道陽子歌、鳥山啓作詞、瀬戸口藤吉作曲

「軍艦行進曲」鹿児島市千日町6-17「軍国酒場」2015.04.15

バリの人々はほとんどがヒンドゥー教徒だけれど、思いの外たくさんイスラムのモスクがある。そのモスクが、一日５回のお祈りの時刻になると、スピーカーから大音量でコーランを流す。深夜でもまったく遠慮なしで、この録音は夜中の１時か２時頃のもの。録音場所は丘の上だが、モスクは浜辺のほうにあるので、かなり遠くから風に乗って聞こえて来ている。こんなに大きな音で流すので、よほど熱心にお祈りしているのかと思ったら、意外とモスクは無人で延々とコーランのテープだけが流れていたりする。近くのヴィラからのパーティーぽい音楽と混ざって趣深い。
（Temukus）

コーラン

「飲んだくれの詩（うた）」用心棒、2000

飲んだくれの詩

MAMA・・・

『浜松ブルース』白根一男、1966年

『王女の真珠』ジ・アップル、1968年

『牝犬のブルース』命みさお、1969年

旅で仕入れた最新ポンチャック音源を毎回貼りつけます。爆音で流しつつ、記事をお読みください！

http://www.roadsiders.com/

ディープ・コリアふたたび 02 釜山～光州

旅で仕入れた最新ポンチャック音源。爆音で流しつつ、記事をお読みください！

ディープ・コリアふたたび 06 成田～釜山

村上巨樹によるミャンマー音楽コンピレーション「Vivid Rangoon」!

Vivid Rangoon

「身内音楽」と聞いて、いったいどんな音楽を思い浮かべますか。

今年の冬ごろ三宿にある『バー725』のママから、「こんど身内音楽のDJイベントやるから遊びにこない？　絶対好きだから！！！」と激しく誘われた。
DJの名前は「数の子ミュージックメイト」さんといい、身内音楽ってのは合唱コンクールとかカラオケスナックの録音とか、いわゆる商業ベースにのらない素人音源で、しかも数の子さんはそのハードコアな収集家らしい。うーーーん、マジでなにがなにやらすぎ（笑）！
残念なことにその日はヤボ用でいけなかったのだけど、気になって気になってしょうがないので、数の子さんのご自宅に突撃訪問してきました。

数の子さん、身内音楽って、いったいなんなんですか！！

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幸せの交響曲 A面

貴様と俺

君といつまでも

We Are The World

タイム・ホテルの裏通りには小さいながら繁盛しているカルビ屋などもあり、それなりに新しい道高のもうひとつの顔（といっても極狭い）になりつつあるのかもしれないが、もともと静かでぼーっとした温泉村なのだから夜は地味である。コーヒー屋は、それでも新築の中型～大型の間ぐらいの店があった。そこは一階がコーヒー屋で上の数階が歌飲食店という作りだったが、店に客はいなかった。

ディープ・コリアふたたび21 道高温泉〜ソウル

成田空港に向かうスカイライナーの中に美人がいた。スッキリとした容姿はＣＡだろうと想像させた。小さなキャリーバッグを自分の隣の席に置いていた。チャコール・グレーのスーツでタイトスカートがスタイルをより美しく伝えていた。

ディープ・コリアふたたび22 成田〜釜谷

今回からポンチャック歌謡のかわりに「佛心歌謡」を流しつつ、お読みください！

駅前はありがちなちんまりとした整備のされた清潔風なたたずまいで、それに合わせるかのように新しめの雑居ビルなどが立ち並んでいる。釜谷からここ、密陽に来るのに駅近くで大きな河を渡って来たので、この町が河の両側に広がっているのであろうとは想像がつくが、鉄道の駅周辺もそれなりに人々が行きかっていて、かつてのような“おきざりにされた鉄道駅”の風景はない。暑い。大韓にしては湿気もある。

ディープ・コリアふたたび23 密陽〜慶州

寺の本堂にキーボードが置いてあるのを、25年ほど前に見かけたことがあった。それも何回か。中にはエレクトーンのような結構高価で立派なものがどんと設置されているところもあった。それはたとえば教会におけるオルガンを連想させた。
「このキーボードは何に使うの？」
「みんなで歌を歌うときの伴奏に使います」
　それだけか？　そんなことのためだけにこんな立派なものを本堂に置くのか？と、そのときは思った。しかし、そもそも仏教で歌を歌うってどういうことなんだ。という疑問も湧いた。

ディープ・コリアふたたび24 慶州

仏具屋を探せ。慶州２日目の我々のミッションのひとつがそれだった。仏心歌謡をさらに探りたいという一心だ。
　駅に戻る途中で一軒発見。若い女性が店番をしている。入っていくと、尼僧が一人いた。前日の老夫婦の店よりも店の奥が広く、品物も多い。それでいて小ざっぱり感がある。古いカセットはほとんどなく、CDが多めにある。風景や植物の写真をジャケットにした作品が多い。いわゆるヒーリング系とおぼしきものが多々見うけられる。あるいはニューエイジ系のものとか。仏心を伝えようとする若者デュオとかアイドル然としたジャケのものもある。若手の仏心ものである。僧でない人たちの作品もこうして仏具と一緒に売られている。あきらかにニューエイジ・ミュージック系のものも少なくない。この店には仏心はあるが、“歌謡”がなかった。むしろこのような“仏心ミュージック”のほうが現状主流というか裾野をひろげているものと考えられる。

ディープ・コリアふたたび25 慶州〜蔚山

かつてこの町には捕鯨の拠点港があった。そのため今でも鯨料理の店がたくさんある。鯨を食わせるところなら釜山にもいくつもあるが、店の数の多さ、料理の豊富さと質の良さでは蔚山に軍配が上がるだろう。我々が入った店には往時の捕獲の様子や港の風景を写した写真が壁に飾られていた。店の娘さんは自分の叔父が捕鯨をやっていたのだ、と胸を張りはしなかったが少し誇らしげに我々に告げた。蔚山は大きな町で、多くの会社や工場を有している。特別市だ。人口も多い、税収も多い、太和江駅が旧蔚山駅だからといって、昔の人々が暮らしているわけではない。そんなことは当たり前だろう、と駅前に長々と幅広く延びる道路の歩道を歩きながら、町自体に教えられた。右側も左側もモーテルとホテルだらけ。それも10階建てやそれ以上の大型のものがやたらに多い。こんなに人が泊まるのか。そんなにたくさんの人が一時に番うことがあるのか。そういうことがあるかもしれないからこそ、こうして態勢を整えているのです。備えよ常に。という声も聞こえてくる。

ディープ・コリアふたたび26 蔚山〜大邱

昭和31年、細部に至るまで凝ったデザインのクリスマスパーティ予約券。「メリー・クリスマス」と書かれたトビラを開けると、５インチ・シングル盤レコードが挟み込まれていた。A面はギター伴奏に乗せて森繁久弥が語り歌う『クリスマスパーティーへのお誘い』、B面はラモール・ニューサンズによる『ジングルベル』と『ホワイトクリスマス』が収められている。

『ジングルベル』と『ホワイトクリスマス』ご案内アナウンスつき！

森繁久弥が語り歌う『クリスマスパーティーへのお誘い』

ロードサイダーズにはもうおなじみの異端サウンドアーティスト「おきあがり赤ちゃん」。2018年３月21日号「おきあがり赤ちゃんのビザール・サウンドスケープ」で紹介したのをきっかけに、DOMMUNE出演や渋谷アツコバルーの展示会場でもライブ演奏を披露していただいた。

okiagari loop / dark ambient babys  okiagari akachan

久しぶりにお送りするロードサイド・ミュージックは日本の誇るロックンロール＆ブルースバンド、外道！　今月７日（本日！）発売になるニューアルバム『Rocking THE BLUES』を記念して、昨年（2014）8月28日に渋谷クロコダイルでのライブ、前半後半からアンコールまで1時間58分のステージを、まるごと聴いていただく！

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