月の裏

▼月の裏 詞

脳の裏から心臓に駆けた、真綿のような稲妻!
ゆるやかに残像を描いて、数頁後に届く言葉。
突き立った一節、思いの丈、その内側から輝いて生まれた。
それがあなた。

「今は昔」……って言っていいだろう。
不定形の光が現れて、太陽とも違う、水面に揺れるその波紋に憧れた。
でも波打った鏡で顔を見ていたあなたは、それを厭っていたのだろう。

思えばそれは短な物語だった。空は遠く、矢文は弧を描いて落ちていった。
次の季節の約束…

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