落ちる

白いライラック

レギュラーC
C　G　F　Fm
F　G　C　Am

バンドをしてた頃

かつて誰よりも青く若く生きていた僕も
歳をとるにつれて丸くなっちまったよ

目には見えないものを追い駆けて　必死だったのに
今じゃ目に映る全てが現実なのさ

なにものにでもなれる気でいた
誰より自分の歌が好きだったかもな
もう誰も覚えていない歌

何もない暮らしでもギターだけは
手放せなかった弾きもしないのにな
たまには思い出してくれよ

バンドをしてた頃

レギュラーG

G C
Em D C

けむり


寒がりの街が枯れ葉で厚着をした頃
太陽は昨日よりも早く布団にくるまって
クジラの寝床に 赤色の雨が降る夢を見た

青すぎる昔の思い出が呼吸をやめた頃
かつての希望も夢も全て 売りに出したから
口ずさむ人も何処かへ けむりのように消えるんだ

地下鉄が滑り込むホームの生ぬるい風に
僕たちの情けない決意が連れ去られて
気付いたら大人になってた 何にも変わっちゃいないのに

何もかもから逃げ出して けむりのように消えるんだ

けむりのように消えて 眠らない街に溶けた
僕らの上空で混ざったら あとはひとりでにいなくなる

けむりのように消えて 誰も思い出せなくなった
けむりは薄く広がって あの日と同じ色の空に溶けた

けむり

落ちた


目が覚めても夢は終わらないで欲しいし
諦めたら試合は終わりにして欲しい

どうせ僕らの暮らしは 変わりもしないなら
何かに期待するのも止めちまおうよ

明日からを捨てる決意をしたって
明日になりゃどうせなかったことになる

惰性した生活を繰り返しているのは
生まれ落ちたときから決まっていたことなんだ

逃げ出すのさ僕は 素晴らしき日々から
サヨナラと手を振る君に明日も会える

逃げ出すのは僕じゃなく 素晴らしき日々の方だった
落ちるとこまで落ちたら また会えるよね

また会えるよね また会えるよね。

落ちた

寝坊

普通

無重力 ぷかぷかしている 僕らの生活 不安定
無気力 うだうだ言って 逃げ道探し 怠けてる

騒々しい都会に 耳を塞ぐことも
忘れてしまった僕は 慣れたことに気付いた

ランドセルを背負って 空き地を抜けた放課後
あの頃にはきっと ちゃんと夢くらいは持っていたんだよな

本当のことなんて 一つもないような
社会の波の中で揉まれて こんなに擦れちまったのさ

大人になれば 大人になれば 何もかも上手く行くと思ってた
大人になって 大人になって 点と点は線にもならずに
それぞれが薄くなってた

時代

夏バテ

カーテンを閉めてて気付かないんだ
僕らの街にも夏が来たのさ
冷房完備の僕だけの秘密基地

今では何でも仮想現実
世界旅行でも家の中から
何処までも行けるはずさ

外は今年一の真夏日だって
ヤフーニュースで言ってた
関係ないね

夏を飛び回れ 体温よりも熱い空気を
肺に巡らせて 生きるのは辛くてやだな
なんもしたくないなあ
なんもしたくないなあ

夏バテ

金曜夜 どこに立ち寄る事も無く 家に帰る
心が乱れてる 部屋も比例して散らかってる
ペットボトル まるで新宿 無秩序に転がっている
まずは部屋を片付けて 休日を迎えようぜ

ヒューマンドラマ 恋愛映画 西部劇とか戦争映画より圧倒的SF
訳は現実逃避なんだ
時は20XX年 地球外生命体から 地球を守る夢を見る
ガキのままでいたいのです

「なんとかなるさ」と自分を励ましていなきゃ
なんにも手付かず また知らぬ間に誰かのこと傷付けてしまうのです

モロハシタツキ(Later Letter)

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