「時々すごく寂しそうな顔をするよね」 そう言われたのは、帰り道の途中だったか。私は不意をつかれて片耳イヤフォンを外した。その時何を見ていたのかは、覚えていない。 そんなつもり全然なかった。ただ自然と伏せてゆく睫毛。そんなこと思ったことない、ただ不意に痺れる指先。愛しい日が遠ざかる日を感じているのか、意識の外で? 白い日に照らされて少し笑った。君にそれがどう見えていたのか、わかりゃしない。 沈む陽を高台に座り込んで見てた。君の横顔…
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