君の犬 キセルcover

ピアノガール くるりcover

夜に帰れないまま 浮かぶ真昼の月
白い校庭 退屈な窓辺
イヤホン分けて聴いた 夏の流行り歌が
小さな勇気をくれた

紫陽花模様の浴衣 僕の知らない君
祭りの笛の音がする
深く息を吸って 君は打ち明けたね
二度目の夏は戻らない

夕闇が降り  夢路は途切れた
不揃いな影は もう見えないな
何度も話して 二人で決めたのに
最後の最後で 泣くのはずるいよ


真昼の月

新しい生活はどうだい
今でも歌は書いてる
移り気な流行歌は僕らのために歌わない
江古田のアパートの窓から見えた教会
埃を被ったアコースティックギター
売ってしまったと聞いたよ

線路端 君と帰ったささやかな時代に名前をつけようか
各停を待つ雨のホーム ギターケースを抱えた僕らが立っていて

飲めないお酒片手に話せば夜が明けたよ
白い息と 町の朝焼け色と 変われない僕達と

孤独だったステージ上で誰の顔も見えやしない 震えた声で
でも君は一番前で精一杯拍手をくれた それが嬉しかった

時間も情熱も若さも過ぎていくこと
わかってる これはこれで僕の青春映画だったよ

あれから僕も変わったんだろう

息をするのも忘れるほどの
恋をしたことがありますか
君が灯した小さな火を 
君が吹き消しただけ
ようやく開けたドアの向こうの君は
よく似てる顏してた
神様さえも見過ごす暗がりで
華奢な腕に引かれ行く
寂しさが埋まらないのなら
二人で居るのはどうかな
正しい答え方が分からず
手を握り返した
ただ 眩しくて
２つの線分は一度きり
交差して後は遠退くだけで
冬の風に舞う燃え殻が
僕の胸に積もる

息をするのも忘れるほどの

赤い鬼灯の実が並ぶ縁日の夜
はしゃぐ子供らの声遠く 月も霞む華やぎ

昔今よりもっと 夏が長かった頃
公園 東屋逃げ込んだ 夕立ちが過ぎるまで

小瓶に集めたかわいい星砂あの子が僕にくれた
知らない海辺の静かな波音 思い出分けてくれた

古い夢を託した打球が三塁線へ
無数の歓声が空を叩いて 一瞬を駆けていく

夏の終わりはいつも 夜風が微熱を奪う
遅い日暮れに手を振り合った
あの子の名前は

あの子の名前

根ぐされ syrup16g cover

流星群

北向きの窓に迷い込んだ桜の花
2人の部屋にも春が来たねって微笑うから
似合わないって思い込んでた
眩しさに目を細めた
ゼンマイ仕掛けの玩具の様に
立ち上がる術を無くした僕の日々に
誰より非力なあなたの手が触れて
止まっていた季節が動いた

息吹

生きる目的を印した地図が配られたら
傷付かずに傷付けずに後悔もしないのかな

自由と呼ばれるこの海は余りに広く深い
明日の雨も風向きさえ誰一人分からない

水溜りに映った見慣れたその姿を形を愛せなくても
いつか私の知らない私に会える日まで笑って話せるまで
夜明けをただ静かに待つ

サナギだった頃の私は翳りを内に秘めて
でもこうして生まれ変わるその力になった

生きる目的を印した地図なんていらない
傷付いても抱き留めたいあなたが待つ場所へ

いつか古い傷跡や不安や寂しさが大きな羽根になったよ
今雲間から差した光に誘われて遠くへ行ける気がした

いつか古い傷跡や不安や寂しさが大きな羽根になったよ
今雲間から差した光に誘われて遠くへ行ける気がした
はじめて命が煌めく

uzusour_11

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