偽物の街/不可思議/wonderboy
僕が引っ越してきたのは偽物の街だった偽物の駅に、偽物のコンビニ偽物のスーパーに立ち寄り偽物の卵を買い込み家に帰る途中のある店の扉を叩くのだ偽物の看板、偽物のバーで熱心にダーツを放つ男たちを尻目に僕は気取ってこう言い放つのだった「マスター、いつもの偽物をください」そう言うとマスターは何も言わず微笑みすべてをわかったかのようにシェイカーを手にする偽物のグラスに偽物のリキュール偽…
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