季節外れの雪の中を傘をささずに歩く後ろ振り返れば世界は白と黒だけで時代に取り残された電話ボックス受話器を取ってこう囁く「もしも、あの時に戻れるのなら 僕は全てを投げ出そう」そして扉を開けた
がらんどうに投げ出そうやり場のない想いガラスに映る顔を吐息で白くする
国道近くの裏道を肩に雪を乗せて歩く後ろを振り返ると足跡はもう無くて蛍光灯のチラツキに合わせて少し歩幅を変えてみれば赤くなった鼻につく雪の結晶も少し愛お…
Home
Feed
Search
Library
Download