睡蓮
誰かの言葉をそっと自分の言葉に仕立てあなたの人差し指つなぎとめたいずれ忘れてしまうなんて知っていたその時は それがすべてだった
わたしの言葉だけで赤い糸は紡げない
ひらりはらりと舞い散りゆく前にくるくる糸口を 探してわたしの獲物 つかまえたってわたしのものにはならないって
逃がした魚はそっと影から見守ったまま切れた糸はどこかへ流され消えた
私の言葉じゃ きみと赤い糸は紡げない
ゆらりくらり…
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