未明混濁する意識はラジオから垂れ流される音の波を置き去りにして拡散する 気づけば僕は果てしなく続く雪原に立っていて両目が窪んだ老人から奇妙な話を聞いていた 彼はバレエの世界に住んでいてそこには邪魔するものはなく傷つける人も居ないという つけっぱなしの気象情報は深夜鋼の季節の到来を予告している 太陽を見ることが禁忌と定められたこの街では人々はラジオを通して季節の変化を知る そびえ立つ教会の影を食べて生きる大人達は崩壊した正解を前に頭を抱えて蹲ることしか出来ない 喋り方を忘れた子供達は空虚な瞳孔に映る真理を模倣し発狂する術も知らぬまま棒切れを片手に猫を殺す機械ごっこをして遊び続けていた この街に住むようになってからしばらく経ったある日不意に錆びた二弦が可哀想になったから泣いていたら干からびた眼球に瞼が張り付いて開かなくなった 逸らす目を失った頭の中では痛みと耳鳴りだけが自我の存在を証明する 盲目になって混乱する私は目を抉り出すことに夢中になっていて部屋に入り込んだ巨大な昆虫の姿に気が付くことが出来なかった 彼はバレエの世界に住んでいてそこには邪魔するものはなく傷つける人も居ないという 付けっぱなしの気象情報は深夜鋼の季節の到来を予告している 革命に呼ばれている 舌を噛みちぎり待ていつか来る必ず 狂った細胞が増殖する 倫理観なら俺が殺した 信仰を捨て一線を越えた 血と精液で塗りつぶした一線を 怖い話を語るのは止めろ 正気を失っているのはお前だ 空白を埋める作業 自転することの意味になっていた 生きている理由が言う 呼吸をとめていろ忘れるな試練を 指さして笑っている お前は今鏡を見ている 猫の内蔵 飛び散った幻像 錆び付いた二弦で首を吊った訳は！ 未明混濁する意識はラジオから垂れ流される音の波を置き去りにして拡散する 気づけば僕は果てしなく続く雪原に立っていて両目が窪んだ老人から奇妙な話を聞いていた 彼はバレエの世界に住んでいてそこには邪魔するものはなく傷つける人も居ないという つけっぱなしの気象情報は深夜鋼の季節の到来を予告している

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