Giant Straw

Piano Metre

どういうわけだか
なんだか目が冴えて
ねむれないようで
真っ黒な夜のまちに
繰り出してみたくなっちゃったんだ

見慣れたいつも通りの道も
ねむってるようで
交差点の郵便ポストも
黒く佇んでるんだ

そういうわけで歩いてく夜道は
しずまりかえって
路地裏の馴染みのクロの目だけ
ちょっと光ってるんだ

夜の公園で誰もいないから
お気に入りの歌なんか口ずさんで
あしたも朝早いけど
なんとかなるよ　きっとね
このまま明日になって日が昇るまで
なんなら歩いてみようよ

ミッドナイト・お散歩クラブ (feat.雪歌ユフ)

ひとり小島に暮らすひとは
ひととき浜辺に遥かを聴く
呼ぶ声が

ペルムの土を踏みしめて
揺れる火に薪を焚べる
明かした夜は何万と
彼方はまだ　まだ見えない

ひと知れずどこか何処かを目指して
ひと夜ごとに舟を編み
橋を架けた

デボンの淵を踏み越えて
揺れる星に掬われる足
繋いだ木々は散々に
あなたにまた　またとどかない

あ　あ　あ　ないや
またあえないや
あなた　きっと
そこにいるのにな
何万回　沈み　まだくりかえし
またふりだしに

二百万画素の海をながめる
ここならすべてが　
あなたがあるはずだと
でも
希望だったはずの廻船は
たどり着く夢を貪り　
焼き払ってしまったんだ　
永遠に奪い去ってしまったんだ

離れ離れの小島がいつかまた巡りあう時
そこにあるのがただ破局のみなら
わたしたちはなぜ　彼方を目指すのか

あ　あ　はなから
もうあえないや
わたし　ずっと
ここにいるのにな
何万年　歌い　もう疲れ果て
潮はいたむよ

沈んだ島にのぼる月 
それすらもただ影に過ぎない

でもあの日浜辺に流した瓶
その祈りを
いつかあなたが拾い上げるなら
この荒れた海も
きっとそう捨てたものじゃない　
そうでしょう？

http (feat.雪歌ユフ,足立レイ)

耳にはりつくような蒸し暑さの中
ただしとしとと雨が降るように
もういないきみのことが
傘の下でこだまする

この雨がぜんぶ
雪に変わったらいいのにって

そんな風に
暑がりな君は笑ってたんだ

いつ降りやむとも知れず雨足は
いよいよ強く
囃したてる
いよいよ酷く
責めたてるように降る

にわかに雨がやんで
空に虹がかかっていた
それぐらいで救われた気になって
こんな私のことがまた少し嫌になる
いっそやまない雨が
全てを洗い流してくれればいいのに

雨を知らせる匂い　
君が得意げに教えてくれた
その名前を
なんだか思い出せなくて
同じように君のことも
いつか忘れられるかな

もしこの雨がぜんぶ
雪に変わったら今
さめざめと流れる
歌もやっととまるかな

すべてを覆い隠すように
白く眠りに落ちて
ありもしない夢を見るように
なんて

雨が降るように、深く息を吸って雪は (feat.雨歌エル,雪歌ユフ)

旱の刺す夏から
霙の降る朝のあなたへ

さんざん光ったあげく
すぐに溶けて消える
アスファルトを濡らすだけの
つゆのあとをたどる

めぐる季節の寒さにもとる蝉歌　
まわる　まわる　まわる

自転よりはやく落ちる
風のスピログラフ
思念を今取りこぼして
全て凍りつくまで

おわりを迎える今日から、
あすをまだ知らないあなたへ

永い夢から醒めないうちに
おわりが訪れないように
眠らぬ夜を過ごし
あすがくるのをたしかめる

飛沫をあげて夜をはしる雪花　
きえる　きえる　きえる

まだ明けぬ海の須臾を
はぎ取って空に架けた
視線は只蓋がって
術もなくうずくまる

千年もまわり続けた
月がしずむ啓示と
延年と舞える階から
滑り落ちて已むまで

旱 (feat.雪歌ユフ,VOICEVOX_WhiteCUL)

列をなして滅びをゆく
魚の目をした怪獣が
踏みしめた野辺は焼け落ちて
雪と見紛う程の灰の下

病める空を切り裂いて
咎めるような火の礫が
月が堕ちるほどの音を立て
崩れてあなたは底の底

処刑を免れたヒクイドリ
かつて空を飛ぶ筈だと
千年紀の果てを花で隠し
その目に何を憶えてますか

Intro / ヒクイドリ (feat.雪歌ユフ)

Orbit (feat.雪歌ユフ)

ごめん　同級会には行けません　
いま　月にいます

あっ　という間にあなたは大人になって
このメールの返信もきっとかえらない
あの街の寒さも
さして降らない雪も
坂道も忘れてないけれど

雲隠れの月の影に届かないラジオの声
揺れる光はまだ遅すぎて
あなたが拾い上げるまで　
この距離を少し近づけたらいいな

リスボンからエンタングルまで
泳いでいるクラッカーは
ちょうこくしつ座β星のデマゴーグを
書留で弑するさんぴん茶
コクトーの碑文は概ねアタワルパの缶詰　なまず　
放射柔細胞にこまねいている
コネチカットドラゴン
ラストオブモヒカン
あるあるアルマゲスト
ダストシュートに
ウドゥンバラときたもんだ！
柱状節理サンジャク三昧耶戒
暗転呑んでアラ還パンタロン
藍　愛
哀　相
合いBelieve　溶ける刈初のメロディ
あるわけタングラムは
邯鄲アメニティまで横たわって
あなたを待っていますよ
あの膳所ってちょっと難読すぎませんか神代導入です！！
くんちくんち長崎くんち
縮退圧のグルテンフリー　
フルテンボギーのカルケドン超会議
ペンギンさんこんにちは！！！！
アーメンブレイク（アーメン）
...そして八兆年後

はるかに広がる月の海 
見上げた夜空の星は
まあ何も変わんないんですけどね
うん

暮らしを見下ろす摩天楼も
ちいちゃくてウケるね〜
鳴り止まない夜のネオン街も
どこかわかんない　ね

虚構に貼り付いたこの日を
ただ三千回も繰り返して
曇りないわたしはとうに果てて
狂おしく光る空の上

カステラルムーン　黄金色の大地にも
降るアスファルトの雨
クレーターを埋めて
にどと　隠れられなくなる前に
仕方ないけど
帰らなくちゃ

あの青い瞳が
わたしを見つけたみたいだし
ままならないこの重力も
振り切って飛べたら
よかったのにね

さて　楽しい時間もそろそろおしまい
ほら　もうすぐそこに
見慣れた景色が広がっています
つまるところ　
これはある種のイニシエーションです
はるか遠く
月に行ってしまったわたしが
話の風呂敷を42回広げ
今　ふたたび帰って来るための
うん　それじゃ　お元気で
同じ星にいるんだから　
たぶんまた
会えると思いますよ

さまら

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