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教室のプロジェクターに映し出された未来都市の映像は、鮮やかな緑とガラスで覆われた巨大なタテモノが広がっていた。スイチョクノウギョウ、バイヨウニク、コンチュウショク…次世代の食料システムが描かれる未来図に、ふたりは興味深そうに目を輝かせていた。

「未来の食料問題か…スケールが大きいな。」

「そうだね。でも、単に解決策を並べるだけじゃインパクトがないよね。もっと具体的に、どうやって取り組むかを考えないと。」

ペアテストは「未来の食料問題に対する提案」食料不足や環境問題が叫ばれる中、どう向き合うべきかを考える内容だ。授業で学んだ情報や自分たちで調べた資料をもとに、彼らは課題に挑んでいた。

「スイチョクノウギョウってのはありだよ」

「それだけじゃ不十分だと思う。スイチョクノウギョウはエネルギー消費が多いって問題もあるし、それをどうおぎなうかが大事じゃない？」

「もっと私達らしい視点を入れたい。たとえば、古くからの知恵や技術を活かして、伝統的なノウギョウと未来技術をユウゴウさせるとか。」

「おお、いいじゃんそれ…伝統の知恵と最新技術のコラボって、なんか格好良いし、セットクリョクあるな。」

議論が進むにつれて、彼らのアイデアは具体性を増していった。未来都市の中で、伝統的なたんぼを再現しつつも、効率的に水や栄養を管理するシステム。コンチュウショクを取り入れる一方で、郷土料理と結びつけて、よりしたしみやすい形にするレシピの提案。

「未来の食卓は過去と未来のユウゴウってことだな。最新技術だけじゃなくて、古くからの知恵も大事にするんだ。」

「ただ問題を解決するだけじゃなくて、文化としての強みをいかすんだよね。」

プレゼンのヒ…スライドには、未来都市の映像と共に、彼らが考えた「伝統と未来のユウゴウ」が描かれている。

「私たちは、未来の食料問題を解決する方法として、ただの技術革新ではなく、伝統をいかした持続可能な方法を提案します。」

「たとえば、スイチョクノウギョウと日本の伝統的なたんぼをユウゴウさせる『エイアイたんぼ』。これにより、自然との共生を大切にしつつ、高い効率で作物を生産できます。」ハルトが次のスライドを映し出しながら続ける。

「さらに、コンチュウショクを取り入れる際も、日本の郷土料理の中に組み込むことで、より身近で親しみやすいものにします。例えば、コンチュウコを使った味噌や、伝統的な和菓子に応用するなどです。」

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帰り道、暗くなった空には星が輝いていた。

「今までで一番手応えがあった気がする。」ハルトが月を見上げながら言う。

「うん。私たちなりの答えを出せたよね。」カノンも同じように夜空を見上げた。「でも、こういうのってペアじゃなかったら思いつかなかったかもしれない。お互いのイケンがあったからこそだよね。」

「確かにな。未来の食卓、実現できたら面白そうだよな。俺たちが作ったエイアイたんぼでコメ作って、コンチュウミソシルとか食べるの、ちょっと楽しみかも。」

ふたりの足音が夜道に響きながら、未来への期待が心の中に広がっていった。彼らの発想は、これからも進化し続けるだろう。

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