詩の朗読「灘岡惨殺死体」竹下力

詩の朗読「灘岡惨殺死体」竹下力

竹下力

呼吸困難になるほど僕のエンディングは始まっているのに
いつまでも消えさらずに終わらないまま
僕の呼吸が氷になるほど白いケロイドの雪が降って
やってきた道のりを雪で埋めて足跡を消してしまう。
あっけないほどもう誰も僕を見つけられないけど
寂しくはないから灘岡炭鉱の古びた錆だらけのトロッコの中で僕は微笑んで
自分が見つけられることを願う
幸せも満足感もそこにあるはずなのに
坑内の石炭臭い約束に消え去ってしまうけど
たくさんの石炭の粉末が蛍の…

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