遊泳

夕暮れの海漂って 指板に指を滑らせて
聴こえない声で僕を攫ってくれ

夢を編んだきみが歩いていた
街は静か 発音できない
澱んだ空気で胸の痛みは
風船のように膨らんで
夏は過ぎてく

深く気が遠くなるような思い出で
赤茶ける視界を拭い去った身体で
夏のメルクにおっこちて 
うつつの果てで恋をして
5秒後にきみの声で起こしてくれるの

夕暮れの海漂って 指板に指を滑らせて
聴こえない声で僕を攫ってくれ

ゆうさりの丘彷徨って だんだん色は…

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