五反田駅前 坂足掻く スポーク、車輪

ビルに反射する光 細めるeyes

追い抜いてく世田谷ナンバーの排気を嗅いで

謎のライバル関係を勝手に抱いては

上がってくケイデンス（ギア2）

東京の川は卵の臭いだし

バイト先の店長みたいにドライな街

室外機の猛威 グリップ 超べたべた

ペダルを足裏に感じ風を切って

影を引きずり回す車体

真っ赤に滲んだ信号灯

額に滲んだ銀の色

ますます増してく人口と

ぐだぐだ下ってくスピード もう

ろちゅーしね 殺気立ったハンドル捌き

その憎悪を吐いて生む環七のクラシック

バスとトラックばっか 八方塞がり

バスドラムなみ爆音カーが運ぶ轍

自転車で言った幕張メッセで

POPYOURSの残り香に野望を感じた

帰り通った夜の永代橋に

都会っぽい嘘っぱちの小綺麗らしさを感じた

ラップスタア出てるやつはあんぐらじゃねー

落ちてる俺こそかっけーあんぐらじゃんねー

ひねくれる？いや表層のメッキめくれる

bonnberoに喰らったのもう去年7月

｢高二なの、 若いね、今がいちばん楽しい時期だよ｣

黙れおっさん ろくに夢もないくせによ 

俺はお前みたいになりたくないから

その若さをコレに費やしてんの

結局僕は優しくなんかない 

人を振り回してばかり

愛想を尽かさず僕を見ていてよ

青と夏 好きなやつ 全員カス

狭隘な視野で構わないけど

若年層にも大人にも俺の味方はいない

みんなの味方は誰の味方でもないんじゃ

俺の味方なら俺のみだな

狺ｰTARØETっていうラッパーと世間の求める

"ラッパー"はきっと違うし

時に世間のそっちに寄っちゃう俺を

救い戻してくれる衝動は憧れに

SNSなんて興味ねぇって言えるほど

強くないのにさ 書きたいそんな歌詞が

20超えたら全員老害なんだからさ

その前になにかを残さなきゃな

2年後の話は俺にしてんくんな

1年後の3年生は俺なんだ うわっ うわっ

この歌もいつか酒の肴

画面前で笑ってる俺へ ｢髭剃れ｣

イキってるやつは売れず死んでる

けどシーン出るやつは売れると言い切ってる

俺がどっちなんて愚問だな

韻さえ踏めねぇのに 烏龍茶、ぴゃー

奇声に価値を見出す喉仏
 
信じてくれるなら いいからそこを退け

お前の憧れのラッパーにも唾はくぜ

例えそれが俺になっても唾吐くぜ


自転車と東京

狺ｰTARØET(ごんたーげっと)